太陽の陽射しが恋しくなるほど、まさに梅雨らしいじめじめとしたお天気が続いていますね・・・ (・-・;
この日、みんな出払ってしまった事務所でお留守番(・_・;)。 ちょうど良い機会!とたまった書類やお手紙に目を通し事務業務に追われていたところ、ある後輩ダンサーから一件のメールが届きました。
後輩ダンサーといっても、年齢的にも経歴的にも彼は既に立派なダンスインストラクターであり振付師です。 今でもたま~に私の演出振付シーンにダンサーとして出演し踊ってくれるのだけど、常に一生懸命で本当に素晴らしいダンサーであり、多くの生徒をかかえる指導者でもあります。 彼的には昔、なつに相当きつい一言で叱られた記憶がいまだに残っているらしいんだけど(・。・; (もう10年以上前だよぉ・・(^^ゞ) 自分自身が先生になったり自分の立場が上がったりすると、これまで「夏先生」と読んでいたダンサーや生徒が急に「夏さん」と呼び始めることがあったりする程、錯覚しがちなダンサー出世もある中で、すべてをわきまえ「夏先生」と慕ってくれる謙虚で礼儀正しいダンサーです。 アハハちょっと褒めすぎか?(笑)
「夏先生に質問があります」で始まったそのメール、えっ!?質問!!ちょっぴりドキドキしながらスクロールして行くと、何とも素晴らしい質問がそこに。
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ふと先生に聞きたくなる事がありまして(≧∇≦)
質問良いでしょうか?
最近、ある運動生理学者が、激しい運動をする前にはストレッチをし過ぎてはいけない、スポーツでは成果が出にくくなるみたいな事を言われ、周りの生徒達がストレッチしない方が良いのかなぁと悩んでおります!
僕は、ストレッチを確実にしてからでないと身体のバランスや集中力が欠如し怪我に繋がると思うのですが、先生はどうお考えでしょうか?
昔は、運動中に水は飲むなと教えられ、今では水分はいっぱい摂るのが当たり前!
すみません、こんなmail(ー ー;) お忙しいところ申し訳ありません。 ご意見伺わせてくださいm(__)m 失礼しました(^ー^)
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素晴らしい!!!
私、この手の質問は超嬉しい。 なんつったって『ダンスのための準備運動』出版していますからね(笑)こんな質問もらったらとことん夜通し語り明かしたいくらいだよ(●^o^●)
まじめにダンスと向き合い、また指導者としての責任を持っているからこその質問だし、現状に甘んじず今なお謙虚に質問して、さらに勉強しようというその姿勢が立派です。
頂いたメール、本当はもっともっと長くって、『ダンスのための準備運動』もしっかり繰り返し読んでくれている様子で、その都度の気付きや納得や反省も知らせてくれました。
ここには質問部分だけご紹介させて頂いています<m(__)m>
で、とことんお答えするとですね。
まずは何を持ってストレッチとするかが問題なのだけど、いわゆる柔軟体操だとね、バレエダンサーとジャズダンサーはとっことん伸ばしますね。 ダンサーにとってのストレッチは、他の競技の比ではないくらい伸ばすよね。 既に体が柔らかいのにこれでもかってくらい伸ばします。 レッスンでは身体が柔らかいコト自体がパフォーマンスとでも思えるほどアピールしたり、柔らかさに頼り過ぎて、伸ばすべきところを間違えたり、筋力が弱くなったり、、、いろいろな現象が起きるのだけど、自分も若かりし頃はそうだったし、痛気持ちいいほどまでに伸ばさないと欲求不満になるくらいだった(笑)。
10年程前くらいからか、そう、このブログにはたびたび登場します、小山先生やコーチによる指導のもと励むトレーニングから初動負荷理論を多少なりとも学び、ピラティスの資格を取る際に学んだ解剖学の知識を持ち、さらに、医学博士や脳科学者の方々とたくさん対談させて頂いて、その機会あるたびに認識を深めてからは、日々のレッスンでもストレッチのやり方を変えたり工夫したりしています。
『ダンスのための準備運動』の86ページでは、運動生理学や理学療法も時代によって進化(あらたな研究結果を発表されたり)していることにほんの少しだけ触れ、静的ストレッチと動的ストレッチについて、 106ページでは、筋肉には短縮性収縮と伸張性収縮があり、どちらも収縮ゆえ筋肉は疲労すると補足し、緩める時間も必要であると書きました。
この著書には、「少しだけ解剖学」といったコラムなるものを取り入れて、初心者でもわかる程度の本当に簡単な筋肉や関節の図も入れています。
この著書は、ダンスが中学校で選択必修科目になる3年ほど前から試験的に小学校などで教員たちも含めてダンス指導が行われた中で私もいくつかを受け持ち、その際に感じた危険性や必要な事を踏まえ、体育の先生たちに少しでも役に立つように出版させて頂いたものです。 ダンスを踊る人はもちろんのこと、特にダンス指導者になる方には是非読んで頂きたい一冊。
質問してくれた彼には、著書のページ数を知らせながらメールで答えたのだけど、なかなか簡潔に言いきることは難しい。 なぜなら、ダンスのジャンルでも変わってくるし、そのレベルでも違う。 初心者はやはり正しいストレッチはある程度必要だし、プロレベルになると伸ばし過ぎる気来があるし、、、。 彼の質問の中に出てきた運動生理学者さんのおっしゃっていることを自分なりに解釈するとこうなる。 過度なストレッチは筋肉及びその周辺組織に負担をかける、と。
でね、ダンサーの準備運動に“エクササイズ”というものがあるのだけど、実際のダンスの動きに近いもので筋肉と関節を少しずつ動かし、徐々に可動域広げ動きを大きくしていき、少しずつテンポも速め身体にかかる負荷を少しずつ増やしていくものが好ましいと思う。 これこそが“ダンスのための準備運動”なのではないか。
素晴らしい質問をありがとう。
こういった責任感のある指導者がこれからもどんどん育ってくれると嬉しいなと思います。
こんなGood question!! 大好きななつでした(#^.^#)
皆さんもドシドシ質問して下さい。 できる限りお答えし、自分の能力では叶わない質問であれば勉強し調べて対応していきたいと思います。
さてさて長くなってしまいましたね(*^^*)ダンスのこと、ダンサーのこと、踊る身体のことを語ると、ついつい熱弁してしまうなつですが、
つい先日、BSフジ『レシピ・アン』収録も無事終えました。 舞台人ってやっぱイイ!プロっていいなぁ、、、と感じ得た時間でした。 プロは過大評価を得ようと虚栄をはらない。 本来の自分、ありのままの姿で人との出会いを迎えます。 だからこそ、相、対することができる。 素敵な時間を過ごしました。 詳しくはオンエア近くになったら(^_-)-☆ オンエアは7/25と8/1の2週連続、夕方18時半から25分の番組。そう、5月に出演させて頂いた『ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~』の裏なんですぅ(^^ゞ
あともうひとつ。 現在少しずつ準備が進んでいるフジテレビ『FNS27時間生テレビ』 ドキドキしますぅ。。。 今からCX入りします!